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国際協力機構(「JICA」)とペルーにおける 「ポーラスα」の実証事業にかかる業務委託契約を締結

2018.03.29

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(株)鳥取再資源化研究所(本社:鳥取県、代表取締役:竹内 義章、以下「当社」)と国際協力機構(「JICA」)は2018年3月28日、ペルーにおける当社製ガラス発泡材「ポーラスα」の土壌改良材としての製造・販売の実現に向けた、普及・実証事業の業務委託契約を締結致しました。

ポーラスαは土壌改良材として、節水と収量拡大を実現します。同製品はリサイクルガラスと貝殻を主原料とした多孔質ガラス発泡体で、多数の小さな空間(空隙)を有しています。ポーラスαを土壌と混合することで、土壌の保水性と通気性が向上し、節水と収穫量の拡大を同時に実現します。2015年~2017年に行われたモロッコにおける実証試験ではトマトの栽培で2シーズンにわたって、50%の節水と20%以上の収量増を達成しています。(モロッコを含む各国での実証試験結果については、こちらをご参照ください)

またポーラスαは「安心・簡単・長持ち」という特徴を備えています。原料となるガラスに含まれる有害物質の溶出について日本の土壌環境基準を満たしており、一度土壌と混合するだけで、長く安心して使える製品となっています。

今回対象としているペルーは農作物生産・輸出が盛んです。特にアスパラガスの輸出は2016年の輸出額が4億2千万ドルで世界第1位、輸出量は12万トンで世界第2位(出所:UN COMTRADE)となっています。一方でアスパラガスの一大産地である同国イカ県は降雨量が極めて少なく、農業用水の大半は地下水に依存しています。大規模な農業生産と、地域コミュニティの水資源の確保を持続的なものとするため、節水が大きな課題となっています。

現地アスパラ圃場
(上写真:ペルーでのアスパラガス栽培)

今回のJICA実証・普及事業では、2018年4月より現地生産・販売事業の可能性調査を開始するとともに、2018年5月には鳥取にて、現地カウンターパートであるINIA(国立農業研究所)への研修を実施。その後、INIAでの実証試験、現地農家への試験導入による技術移転を実施します。

当社は引き続き、リサイクルガラスを活用した多孔質ガラス発泡材「ポーラスα」を通じて、食料・水問題をはじめとする地球環境課題の解決に貢献して参ります。

本件に関する問い合わせ:株式会社鳥取再資源化研究所 上井
TEL 0858-49-6230 FAX 0858-49-6288 e-mail: kamii@t-rrl.jp